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キース・ジャレット「ケルン・コンサート」
(1975年 1月24日収録)
この曲を初めて聴いたのは大学1年生の時だと記憶している。

衝撃的だった。

そしてその衝撃は今に続いている。
この音楽が人間が作ったものだろうか。
しかも即興で。

この曲との出会いのきっかけを作ってくれたのは大学時代のサークルのIさんという先輩だ。

Iさんは"悪魔"というアダナをつけられていた。
いつもサングラスをしていて、黒い服を着て、私生活は全くの謎。
まさに悪魔を地でいくような人だった。

学生時代のある日のこと。サークルのラウンジに寄ってみるとIさんがいた。
何か難しそうな本を読んでいた。
挨拶をしてベンチに向き合って座ったがIさんはこちらに一瞥もくれない。
しばらく沈黙の時が続いた。
さらに沈黙の時が続いた。
さすがにいたたまれなくなり、何か話題を作らないと考えた。

Iさんはジャズに詳しいということを聞いていたので、
「Iさん、ジャズでお勧めの曲を教えてください」
と話かけてみた。
すると、Iさん、初めて僕の存在に気づいたかのように、
「ああん、キース・ジャレットは聴いてるか?」
知らなかった僕は、いいえと答えた。
Iさんは「ケルン・コンサートを聴くといいよ」
とそれだけ言うと、また本に目をやって、僕の存在は消えたようだった。

『ほんとに悪魔か、この人......』
真剣にそう思ったものだった。

時を経ずして、<ケルン・コンサート>を入手し、聴いてみた。

驚いた。
この世のものとは思えない音楽。
衝撃的だった。

それから20年、僕はこの曲を聴き続けている。
果たして何千回聴いただろう。
いや、何万回か。

そんな僕にとっての奇跡とも思える音楽を教えてくれたI先輩に今深く深く感謝している。

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